西陣にある勅使寺「妙顕寺」の四海唱導の庭を使った舞踏と横笛、コントラバスのパフォーマンスです。
【タイトル】
一笛龍弦四海を舞う
ここ1年ほどで世界の分断が表面化され始めてきたように思います。専制主義国家と民主主義国家、コロナきっかけで過激化したアジア人へのヘイトなどはわかりやすい例だと思います。日本でもコロナ災禍の最初期には、他府県ナンバーへの嫌がらせなどが起こり日本でも小さな分断は起こっていました。このような社会で、芸に身を置く人間が何を社会に提案できるのか、を考える際に、日本の美を支える根幹に目を向ける必要がありました。日本の美の根幹。一部の思想家や評論家が使う「和の精神(心)」と呼ばれるものです。日本民族の精神文化の本質は、個の自律の重視ではなく、集団の秩序と安寧、礼儀と作法を重視した精神文化にある。今回の舞台となる妙顕寺の「四海唱導の庭」は、世の中を意味する四海を法華経の教えに導き、人々を救うという意味があるそうです。分断された世界をひとつにするのは難しいですが、パフォーマンスを見に来ていただいた方に、ある種の秩序と安寧をもたらすような、ひとときを提案できれば幸いです。
【アーティスト】
杜昱枋(ドゥ・ユウファン)
舞踏白狐系 / Arts PLAN DU Inc.
2006年北京舞踊アカデミー芸術コミュニケーション学科卒業。2010年から舞踏家「桂勘」に 師事。2012年から国内外で様々な公演活動を行う、2014年第一回北京舞踏フェスティバル「游园惊梦」を開催、舞踏カンパニー「舞踏白狐系」を立ち上げる。2016年から金剛流能楽、華道池坊の研鑽を開始。現代舞踏創作を通してアジアンアイデンティティを問いかけている。 2022年Arts PLAN DU合同会社を設立、京都を拠点に、伝統と現代をつなぐ文化・芸術・教育 を目的としてフェスティバル、セミナー等を企画制作。
【共演】
舞踏白狐系
楊莹Yang Ying
胡淑婷Hu Shuting
张夏 Zhang Xia
【演奏】
出口煌玲
横笛奏者/Composer
幼少より奈良・春日南都にて雅楽を学び一員として各地で演奏。独立後、欧州やアジア各国で民族伝統音楽・現代音楽・演劇・舞踏等と、分野と国境を超えたコラボレーションを重ねる。様々なコンセプトのリーダーアルバムをリリース、多くのアーティスト達ともアルバムや・映像音楽、ゲーム音楽などのレコーディングに参加。
楽曲提供も舞台・映像作品の他、USEN和楽器チャンネルも担当しミラノ万博では日本館飲食エリアでも採用された。
森定道広
コントラバス奏者
1950年 大阪に生れる。1970年 コントラバスを始める。1975年 ソロ活動を開始。1979年 コントラバスソロ「あげくのはてもなく」(LP)発表。以降各地で演奏活動を行う。
(参加グループ)
メロンオールスターズ、関谷友加里トリオと由中小唄、薔薇色の人生相談研究所、RJSQ、一家団欒オーケストラ